第14章

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「新八の事が好きになりたいの」 永倉は、驚いた表情を浮かべる。 「で…でも、昨日拒否されたよ?」 そして俯いて、落ち込んだ。 「… とりあえず、最後まで聞いて?」 永倉は再び水を見て、頷く。 「あのね… 翔はいつも、 "水みたいに単純に新八を好きになれたら、どんなに楽になれるか" って思ってた。 でも、 "俺は男の人格だから、新八の事が好きになっちゃいけない" と思うことによって、本当の気持ちを抑えてるの。 それは翔にとって、とても辛い決断… だから新八の事は、仲間として好きになろうと決めた。 でもね、昨日新八に"好き"って言われた時、翔の決心が揺らいだ。 本当は嬉しいのに、 "人格が男だから" という理由で、新八の気持ちに応えられない自分が嫌気がさし、あんな反応をした。 そしてその後、 "体だけで自分の事を好きになった" と、翔は勘違いしたじゃん? それで翔は本気で新八に失望しちゃった。 だから、このままだと水の心は離れてく一方だよ?」 「…それは嫌だ」 永倉は悲しそうに呟いた。 それを見た水は満足気に頷く。
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