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永倉は更に、翔に聞こえるくらいの声量で囁く。
「俺は、翔の事を体で好きになったんじゃないんだ。
"どこが好き?"って聞かれると、正直なんて答えて良いか分からないけど…
水は、甘えん坊で目が離せなくて…
俺に妹がいたら、こんな感じかな?
って思えるくらい…
家族と同じくらい愛おしいんだ。
翔は、冷静な判断力とか、頭の良さとかに憧れる。
でも、脆い部分もあって…
なんていうか、自分を必死に守ってる?って思う時がある。
俺はそんな翔も守りたいんだ。
それに、翔の人格が男でも、翔は翔だろ?
別に、男色とかじゃないんだけど、俺は翔の男らしさも好きだよ。
だけど、時々女の子っぽい仕草もあって、ドキッとするんだ。
確かに翔と会ってる時間は水より全然短いけど、それでもちゃんと翔の事見てるだろ?
だから、体だけで好きになった訳じゃないんだ。
もし、水と翔のどっちかを選べって言われたら、俺はどっちも選べない。
二人を比べるなんて事、出来ないからな」
永倉は、腕に力を入れた。
「はぁー…
こんな恥ずかしい事、もう言えないよな」
「もう言えないの?」
「あぁ、翔が寝てなかったら言えな…
あれ…?
今返事が…?」
永倉は、翔を見て目を見開いた。
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