第14章

8/12
1945人が本棚に入れています
本棚に追加
/390ページ
「…ううん。 まだ翔の感情が不安定だから、完全に戻れた訳じゃない。 だから、すぐに水や翔になる。 それに私に戻っても、私の中で二人はちゃんと生きている。 だから、もう会えないなんて事はないよ」 水は優しく微笑んだ。 「そっか… 良かった」 永倉は安心した表情を浮かべた。 一方水は何かを決心し、永倉の目を見て口を開く。 「新八… あのね、伝えたい事があるの」 「伝えたい事? 何?」 「…翔の本当の気持ち」 「本当の気持ち?」 オウム返しに言った永倉の言葉に、水は頷く。 「あのね… 翔は、本当は…」
/390ページ

最初のコメントを投稿しよう!