第2章

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沖田の後ろにいたはずの翔が、土方の刀が抜けないように、刀を押さえていた。 「はやっ!!」 沖田が驚いて、声をあげる。 「俺の前で…刀を抜かないでください」 翔はすごい量の殺気を出し、土方を睨んだ。 土方はその殺気に驚き、頭を縦に振る。 翔はそれを確認すると、刀から手を離した。 「驚かせてすみませんでした」 そう言いながら笑い、元居た位置に戻った。 「俺は長州の出身ですけど、長州からは随分前に脱藩しています。 だから、密偵ではないので安心してください。 その点については、こちらの監察の方が調べれば分かりますよ。 それで、どうしますか? 沖田さんと手合わせしますか?」 翔は言うだけ言って、土方を見た。 沖田も土方を見て、次の言葉を待つ。 「良いだろう。総司、手合わせしろ」 3人は道場に移動した。
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