第4章

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『バシッ!!』 沖田が翔に向かって振り下ろした木刀を、体が大きい男が木刀で受け止めた。 『バシンッ!!』 土方は、沖田の動きが止まったのを見て、後ろから沖田の頭を叩いて言う。 「いい加減しろ!! "終わりだ"って言ってるだろうが!! 何で殺そうとしてるんだよ!!」 「いったいなぁ… "何で"って、長州出身だからですよ!! 間者の可能性があるのに、無理に生かしておく必要がありますか?」 沖田の殺気と、その答えに土方は目を見開いた。 「…総司、お前はバカだ。 たとえ長州出身でもだな… お前は戦意がない丸腰のやつに、殺す気で木刀を向けるのか?」 沖田の木刀を受け止めた人が言った。 「…」 「私は、そんなことをして欲しくて、お前に刀を教えたのではない!!」 無言の沖田にその男は怒鳴った。
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