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「ん…」
その声がして近藤が振り返ると、翔が目を覚まして起き上がった。
「君、大丈夫かい?」
近藤が翔と目の高さを合わせる。
「あ…だいじょ…ゴホッ、ゴホッ」
翔は胸を押さえてむせた。
(痛いなぁ…
息が苦しいし…
肋骨折れてないと良いな…)
「その様子じゃあ、大丈夫ではないだろう…
総司の突きを防具もなしに受け止めたんだ。
部屋を用意するから、泊まっていきなさい」
近藤の言葉に困った顔をする翔。
(宿は無いけど…
壬生浪に泊まるのもやだなぁ…
ってか、このおっさん誰だよ!!)
「すみません、あなたは?」
「あぁ、言ってなかったか?
局長の一人である、"近藤勇"だ」
「えっ…」
翔は、まじまじと近藤を見た。
(いきなり局長!?
…うーん、やっぱり宿を探そう)
翔は無言で立ち上がった。
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