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「君、どこへ行く?」
近藤は焦って言った。
「…帰ります」
翔は胸を押さえながら、入り口に向かって歩き出す。
「待て、お前に聞きたいことがある」
土方が翔の前に立ち、道を塞ぎながら言った。
(早く医者に行きたいのに、何なんだよ!!)
「…何ですか?」
「何故、長州を脱藩した?」
「…答えないと…いけませんか?」
翔は声を低くして言った。
「答えなかったら、その体に聞くまでだ」
今度は、近藤が後ろから言う。
「そうですか…」
(体に聞くって…
言わなかったら拷問かよ…
俺を帰す気ないじゃん…
拷問はやだなぁ…)
翔はため息をついてから、静かに話し出した。
「…俺の両親は…」
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