第5章

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「さっきお前、 『本当の仲間ってやつを、俺が教えてやるよ!!』 って言ったよな?」 土方が、先程の永倉の口調の真似をして言った。 「うっ… い…言いましたけど…」 「じゃあ、お前が水口の面倒を見ろ!!」 土方が声を大きくして言った。 「はぁー… …分かりましたよ」 永倉はため息混じりに言った。 それを確認した近藤は、隊士に担架を持って来させ、永倉の部屋に運ぶように指示した。 「水口から目を離すなよ」 土方は、その様子を尻目に、永倉だけに聞こえる声で言った。 (あっ、成る程… 見張りって訳ね) 永倉はやっと納得した表情になった。 「分かりました。 じゃあ俺は行きますね」 永倉は、翔を運ぶ隊士達についていった。
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