夜にて。

2/2
8人が本棚に入れています
本棚に追加
/46ページ
冷蔵庫に入った赤い液体を飲み干した、 世界が止まった午前4時。 あたしの呼吸を飲み込んだ君を愛していたよ。 いつまでも下らない戯言を言う女だと、呆れたのでしょう。 白い光を浴びながら、漠然と終末を願った。 「愛しさやら、憎しみやら、すべてトラックにひかれてしまえ。」 滴を一粒バニラのポプリに浴びせて、 その言葉を脳の片隅で廃棄した。
/46ページ

最初のコメントを投稿しよう!