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学園に授業の終わりを告げる鐘の音が鳴り響く。
「今日はここまで。明日は城に仮所属するかギルドに仮所属するか決める。ちゃんと考えておくように」
その言葉と共に導師は教室から出ていく。
「カイン、あなたはどこに所属するか決め……っていない!?」
少女は辺りを見回してみるがそれらしい人物は見当たらない。
「あいつなら終了と同時に出てったぜ」
一人の少年が少女に近付き声をかける。
「シルバ」
少年の名前は『シルバ=ウォークレット』
少女の友人のはずだ。
「で、どうするんだ? ネヴァンはカインの所に行くのか?」
シルバが訊ねると、ネヴァンは如何にも悩んでいます的な表情をする。
「カインはどこに行ったか分かるの?」
ネヴァンが逆にシルバに訊ねると、彼は自信満々な表情を向ける。
「あいつが行くとこなんて一つだろ?」
「あっ、あそこね♪」
シルバに言われてネヴァンも納得したように頷き、笑顔でスキップしそうな様子で教室を出て行く。
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