ナデナデシテー

2/2
前へ
/5ページ
次へ
17歳の頃の話   俺が友人と遊ぶ時に 知らないヤツが居た   どうやら友人の友人のようで 顔立ちは彫りが深く色黒 身長はかなり高い(180ぐらい)   まぁ、ハーフかな? って思ってたんだが 他の奴等が   「デンソン」と呼んでたので 外国人だと発覚した   しかし生まれは日本なので 一般人となんら変わりなく 日本語を流暢に喋ってたんだよ   すごいギャップだ…   そんなこんなで 皆で飲みに行く事になり 居酒屋→カラオケ→スナックと アホみたいに金を散財し 夜の街をフラフラしてた   すると   『はい、こんばんわ』     最悪だ…酔った状態で 警察に捕まってしまった   あぁ、楽しんでたのに…   もはや補導歴が 200回を越えてる俺は なれた手つきで住所と名前 生年月日を書いたんだが   デンソンがオドオドしている… どうやら初めての経験らしい   そんなデンソンを見兼ねて 俺は「貸してみ?」 と言いいながら 手伝ってやる事にした   「ここに生年月日書いて」   デンソンは震えた手で 生年月日を書いた   「で、ここに名前」   デンソンは震えた手で 「田村 和良」と書いた     え?     偽名?     おまっwww 馴れてやがるなwww    って思ってその場を過ごした   補導により場もシラケて 帰る事になったんだが   途中でデンソンが 偽名使ってたって言う ちょっとした笑い話をしようと 俺はみんなに言ったら みんながそれは本名だと 言ってきた     田(デン)村(ソン)     あだ名だった…   なんか一気に期待を裏切られた   デンソンこと田村はよく 間違えられると ニヤニヤしてたんだが 何かキモくなったので首元を 横から思いっきりチョップしたら   「モルスァ」   みたいな事言いながら 凄い勢いで飛んでいった。
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

84人が本棚に入れています
本棚に追加