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「それにしても、紗希にもついに恋人が出来たかあ。それもあの八川!あいつ女子から人気あるんだよ」
席でお冷やをすすりながら、里沙が話しかけてきた。
「そ、そうなの!?」
「なんせあのルックスだしねー、あんたしばらく注目の的だよ?」
テーブルの下で、里沙が紗希のすねを足でつつく。
なんだか恥ずかしくなり、紗希は置いてあったお冷やを一気に飲み干した。
冷たい水が身体の中に染み込んでいくのがわかる。
「ま、あたしから見ればただのオタクだけど。この時期になってまだ遊び回ってるんだよ?どうせ進路すらまだろくに決めてないんじゃない?……いや、ひょっとするとダブっちゃったりして」
その言葉に、紗希は少しムッとなる。
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