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「はあ…、あたしにも運命の人が現れないかなあ」
つまらなそうに指を絡ませる里沙。
「ねー紗希、誰か八川に負けないくらい、格好いい男知らないの?」
うーん…。
正直、里沙の交友関係でいないなら、私が知ってる筈ないと思うけど。
考えを巡らせる。
どれだけ見知った男子生徒の顔を思い浮かべても、私が格好いいと感じるのは一人しか見当たらなかった。
「あんまり自信はないけど…、尚樹君…とか?」
途端に里沙が嫌な顔をした。
「…尚樹って、いっつも八川と一緒にいるやつ?」
「うん。里沙も今、誰とも付き合ってないんでしょ?」
里沙がグラスをテーブルに叩きつける。
「絶っ~~対に却下!!」
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