始まりのヒトトキ -加納 紗希- カノウ サキ

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見慣れた帰り道。 空はもうオレンジ色に染まっていた。 「ここまでくれば一人で帰れる?」 里沙がからかうように言った。 「子供じゃないもん、帰れるよ!」 「あたしから見れば、まだまだお子様だよ」 「うー、私の方が少し年上なのに」 他愛ない会話も、いつものように次の曲がり角で終了する。 「本当に今日はありがとう!」 「いいよ。親友でしょ?それにアイスもご馳走してもらったし。また明日、学校でね」 「うん、また明日!」 バイバイ、お互いに交わして、二人は別々の帰路についた。
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