第1章 帰って来た友

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・・・早朝からうるさいな全く。 と先に言われてしまったがあらためて。オレの名はリュータ、今年で十五になる。 で、さっき下で怒鳴ってたのは、幼なじみのカーネだ。 オレは小さかった頃に流行り病で両親を亡くし、一人だったとろを、カーネの父ジャックに引取られたのだ。 それ以来オレ達は、毎日一緒に生活している。 オレもその事には、スゴく感謝している。 だから、せめてでものお礼で畑の手伝いをしているのだ。 「もぉ~~~!!早くしないとぶん殴るわよ!。」 読者の諸君。 これが年頃の娘が言う言葉だろうか?オレはとてもじゃないが、思えないね。・・・ カーネは家庭的で優しく、よく気がつく奴なんだが、勝ち気な性格が強いのが問題で、この前オレがちょっと畑仕事サボってたらいきなり後頭部をガツンんと――― ―ガツン― 「はうっ!!。」 「いつまで上に居るつもり!?・・・さっさと下、行って仕事する!。」 殴られた後頭部を摩りながら 「イッテぇ~な!何も殴る事無いだろ!。」 と反論する。・・・ が、抵抗虚しくカーネに追い出され、しぶしぶ階段を下りて、テーブルに置いてある、パンとスープを食べ外に出た。
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