序章

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 メガロード6船団はメガロード級戦艦メガロード6を旗艦とし、移民を乗せた大型コンテナ船や工場艦等の非戦闘艦、そして戦艦や空母、駆逐艦等の大小様々な護衛艦で構成されていた。地球を出発してから30年以上経っており、生産施設や船団航路の関係上、装備は出発時からほとんど更新されていなかった。配備されている可変戦闘機バルキリーは、他の船団なら退役している航宙機VFー4ライトニングⅢと大気圏内機VFー5000スターミラージュが主力であり、それらより新型であるもののこの時代既に旧式機となっていたVFー11サンダーボルトでさえ極少数がエース部隊に与えられているだけだった。  メガロード6は、初代マクロス艦の改良型であり、サイズが多少大きくなった点と変型機構が無い以外は外見的な差異は少ない。ブリッジも3層構造を踏襲しており、メインスタッフは最上層に配置されていた。各オペレーターが交替し、先任士官から引き継ぎを終えた司令は、今朝までの報告書のリストにざっと目を通していた。 「ん、副長、定時報告の時間だがグリコ32から連絡はきてないのか?」 「まだですね。あの艦の予定位置から考えますと、前の調査で報告されたフォールド断層による通信障害かと」
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