~焔・覚醒~

3/4
前へ
/14ページ
次へ
  『…さぁ…?ダンテは遠いから…』   遠くを見つめてひたすら歩く。     そんなノエルを見てウェイディーは一つの疑問を持つ。   ノエルを疑念の眼差しで見つめていたら何か思い付いたように、ぐるっと振り返って来た。   『…!!そうだ、ウェイディーなら風で場所とかわかるんじゃない!?』   『…』   …やっぱりだ。 こいつ…道に迷ってたんだ!!!!!   『やっぱり迷ってたんだな…。』   『そっそんなことない!ただどう行けばつくのかなぁって思っただけ!!』   内心ため息を付いた… それが迷ったって事なんじゃねぇの…?     ぷぅっと頬を膨らますノエルを見て、仕方ないな…と風で探る。   大量の書物のニオイがする場所を探せば良い…   簡単だ。       …         ほら、簡単にみつかっ…         …                         『…ノエル?』         見つけたはいいが…おぃおぃ…     『何?わかった?』 『…わかんないなら初めから言ってろ!!!全くもって反対方向じゃないか!!!』   そう… 今まで歩いてきた道を引き戻らないといけないのだ[★]   『だっ…だって、あってると思ったんだもん💦』   全く…   これじゃ歩いても10日はかかる距離だぞ?   …   『ノエル。』   チョイチョイと手招きする。 満面の笑顔で。   なんの警戒も抱かずに近づいてくるノエル。 『なになに!?』   ーガスッー       『いってぇぇぇぇぇぇ!!!』   思い切り殴ってやった。 いい気味だ。     『これからは変な見栄を張るな。』     風で狼を象らせる。 二人は軽々乗せられる大きさで。   『乗れ』     嫌がるノエルを半ば無理矢理乗せて、今度こそダンテに向かって走り出した。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加