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『ノエル、生きていたのか!!』
『…長老!?』
肩を叩いたのは長老だった…
僕の村の生き残り……
長老は生きていた僕を引き取ろうとしてくれた…
が、薬を持って帰らなければいけないと告げると顔が険しくなった。
『キメラの元へ帰るのか…?』
ウェイディーのことだった…
長老は僕を引き止めようとしていた。
だけど僕は…
『僕を助けてくれた恩人のを助けるために帰るんです。今苦しんでる…早く帰らないと。それに僕は一度贄になった人間。ここにいてはいけないから…』
長老は諦めたように薬をくれ、元気でと見送ってくれた。
僕は薬を持ってウェイディーのまつあの洞窟へ向かった。
『ウェイディー…』
呼んでも返事はない。
眠っているようだ…
とりあえず怪我の手当をする。
獣とでも戦ったのか肉は切り裂かれ、骨が見えていたところもあった。
水に溶かした薬を布につけ口に含ませる。
そうやって幾度かに分けてウェイディーに薬を飲ませていく。
数刻経った時ノエルは疲れきってウェイディーの側で眠ってしまった。
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