新たなる支配者

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僕は録画機能を停止させ、目的の時間帯へと巻き戻した。 「……これは……。」 ギッと奥歯を噛み締める。 してやられた。 部屋を見渡す薄暗い画面は近づいてきた足音によりくるりと景色を反転させられ、壁を撮していたのだ。 暗い画面に扉を開き、死体を運び込む音だけが流れる。 死体の運搬を終えたであろう足音は、再びカメラを反転させて床についたようだ。 それからは三島の死体以外、何の変化もない。 だが、これでわかることもあった。 足音やカメラを反転させる方向から考えれば、死体を運んだのは伊崎か田中で間違いない。 それに、死体を調べるのは気が引けるが何かわかることもあるだろう。 僕は再び録画ボタンを押してビデオカメラをセットした。
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