雨宮家の人々

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  「……冥土君」 「はい」 ゆっくりと私の耳に滑り込む旦那様のお言葉に、私は猛獣ですら恋に落ちてしまうであろう美しい笑顔を浮かべて返したのでございます。 「君は人の事を豚だの言う前に、自分はもう少しここに肉をつけたらどうかね!」 「えっ? ひゃあっ!」 ああ、何という事でしょう。 旦那様は私の美しく神聖な胸を、事もあろうかその脂ぎった手で揉みしだきやがったのです。 「ふむ、やはりボリュームが少ないねえ。やはりもっと肉が……」 ――パァン! 迷わず私の銃が火を噴き、旦那様の眉間に穴を穿ちます。 そして、私が更に左手に構えたのは、キャリコM900。 片手で持てるほどの小型でありながら、50連発ぶっぱなせるマシンガンでございます。 ばらららららららっ!! 私の怒りの50連発が、旦那様の身体に次々と穴をあけ、その度に赤い噴水が上がります。 それにしても、失礼なウンピエールです。 私、Bはありますのよ。 しかも、C寄りのBでございますのよ。 ああ忌々しい。 忌々しいったら忌々しい。 やがて、弾薬が空になりますと、床には赤い塊が転がってございます。 「奥様、ゴミを焼却して参りますわ」 私は一言そう告げると、赤い物体を台車に積んで、庭へと出たのでございます。  
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