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「ああそうだ。冥土君に頼みたい事があったんだ」
やがて焼却炉が見えてきました所で、旦那様が何やら思い付いたような声を上げます。
何かこの世に言い残す事でもあるのでございましょうか。
「なんでございましょうか、旦那様」
私が美しいスマイル（１００万円）を向けると、旦那様は、まるで蝿が死に際にもがいて羽ばたいているかのように見えるウインクで返してきました。
「今日、禁悟君と賭けババ抜きで勝負するんだ。冥土君さ、こっそり彼の後ろからカードを見て、私に教えてはくれないかな？」
なるほど、私にイカサマの手伝いをさせようと言う訳でございますか。
全く、とことんバーローなお方でございます。
「勿論、分け前は弾むよ」
「なるほど、私１０、旦那様０でどうでしょう？」
私の提案に、何やら困った顔を浮かべる旦那様。
私、何かおかしい事を言いましたでしょうか？
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