雨宮冥土のご奉仕日記☆

雨宮家の人々

　
「旦那様、起きて下さいませ。銃弾もタダでは無いのでございますから」

さて、私は夢の世界から帰ってこない旦那様の身体を揺すっておりました。

旦那様の部屋だけでも、四人は悠々と暮らせる広さがございます。

「うーん、冥土君かね。銃弾より君のキッスで起きたいな」

「――んぐっ!!」

あまりの出来事に、私の頭はパニックになりました。

なんと旦那様は、いきなり私の可憐な唇を奪いあそばせたのでございます。

しかも旦那様は無遠慮に、汚ならしい舌まで差し入れてきやがるのでございます。

普通のメイドにこんな事かましたら、職業相談所だかなんだかに駆け込まれると言うことを、この人は分かっているのでしょうか。

まあ仕方ありません、私は奉仕の心に満ち溢れた素敵メイドです。

このくらいの屈辱には耐えてやりましょう。

まぁ勿論、目覚めた時に旦那様が見るのは私の美しい顔ではなく、赤一色の景色になるのでございますが。