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「…由紀子が逝ってもう1年か。…早いな。」
遺影の中の奥さんに話しかける。
この1年間、毎日やってきた日課だ。
「裕太ももう4歳だぜ?保育園、楽しんでるよ。」
そこまで言うと、後ろからドタドタと元気な足音が聞こえる。
「お父さん!行こう!」
本当に元気な息子だ。
「ほら、母さんに行ってきますは?」
「行ってきます!お母さんっ!」
そう言って家を出る。
もう1つの日課。裕太を保育園へ送ること。
俺はその間、美容師として一生懸命働いているわけだ。
「おはよう、裕太君。」
「おはようございます!」
保育士さんが毎朝笑顔で迎えてくれる。
「じゃぁ、よろしくお願いします。」
おかげで俺も安心して裕太を預けれる。
そして俺はいつも通り、職場へ向かった。
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