生まれた想い出

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ある日のこと…。 きらは知らぬ間にこの世に生まれていたことに疑問を抱いた。 生まれた瞬間を覚えている人というのはなかなかいないと思うけど…。 きらの家は4人家族で、4歳離れた姉が1人いる。 「お母さん…、お母さんはどこ?」 生まれて間もないきらの家は自営業で共働きをしていた為に、きらが幾ら叫んでも両親は来ない。 きらの面倒はしっかり者の姉(るい)がみていた。 「お母さんはどこ?」と思っていても、るいがきたらすぐに機嫌が良くなってお利口に2人で仲良くしていた。 しかし、自営業は上手くいかず、その場から離れ引っ越しをした。 それからきらは新しい幼稚園に入ることになった。 初めての幼稚園に、初めての制服、幼稚園かばん。 ワクワク、ドキドキしながら幼稚園へ登園した。 見知らぬ顔に見知らぬ笑い声。 きらは、これから友達と遊ぶことが楽しみで仕方がなかった。 しかし、その日はなかなか友達ができずに帰宅。 お母さんに「幼稚園どうだった?」と聞かれ、きらは「幼稚園楽しかったょ、お菓子もいっぱい食べれたし!!」と答えた。 お母さんは「良い幼稚園で良かったねぇ~。」と言った。
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