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私が一歩を出す。
その間に、あなたは二歩進む。
私はゆっくりと、あなたはその小さな足をパタパタと急ぎ回して、お互いに同じ道を歩もうと合わせる。
一生懸命に追い掛けるあなたは、いつか私の前に立ち、私の手をひいて歩き出すのだろう。
私とあなたは、まるで旅をするように幾年もの時間を歩き、思い出を刻んでいく。
長い長い旅の中で、あなたの歩幅はだんだんと大きくなって、いつか私を抜かしてしまう時がくるのだろう。
まだ始まったばかりのあなたの旅を、私はいつまで一緒に歩いて行けるのだろうか。
繋いだ手に優しく力を込めて、離れないように、あなたと共に歩く。
私は一歩、あなたは二歩。
「ママ、抱っこ」
疲れて手を伸ばすあなたを胸に寄せ、しっかりと抱き締める。
「ねぇ?ママを置いて行かないでね?」
あなたと私の旅は、まだ始まったばかりなのだから。
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