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きっと私は、この頃からもう…少しずつトシに惹かれ始めていたんだと思う。
ただ…忘れられない人を、未だに引きずっていたのも事実だった。
トシに対する気持ちは…
忘れたいが為の、ただの現実逃避なんじゃないかと悩んだ事もあった。
そんな時…
トシが仕事で東京に行くかもしれないという状況になった。
それはトシにとって、トシの会社にとって、ものスゴく大きなチャンスだった。
私は、トシと出会ってからの時間はまだ短くても…
トシの仕事に対する、努力家な所をたくさん見てきた。
心から応援してあげたかった。
絶対に、邪魔になる様な事はしたくなかった。
でも気持ちがついていかない…。
トシもかなり迷っていた。
その時の私の気持ちや、私の性格を一番理解してくれていたからこそだと思う。
私がトシに惹かれ始めていた事…
東京に行ったら遠距離になるし、会えない時間もお互いの距離も…
私には絶対に耐えられない。
トシが東京に行く事=私達に始まりがない事を示していた。
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