28人が本棚に入れています
本棚に追加
私はトシに惹かれつつも…
どうしても始める勇気が持てなかった。
それはやっぱり家庭があるから…。
前にひどい裏切られ方をしたばかりで、やっぱり家庭があるのに恋愛をするのはいけない事なんだと…身を持って知ったから。
分かっていたハズなのに…
じゃあトシに対するこの気持ちは…一体何なの?
誰もが言う当たり前の一般論と、自分の欲望…。
葛藤の日々が続く中でも、トシは相変わらず優しくて…。
お願いだから…
私をこれ以上揺らさないで…。
もう恋愛はしないって…
決めたの。
トシと始めるぐらいなら、もう絶対に叶う事のない恋を…
あの人を一人で想い続ける方が…
きっと、私にとってもトシにとっても良いハズだから。
大事にしようとすればする程出来ない…
やり切れない想いも…
ツラさも…
切なさも…。
愛したくても愛せない…
そんな苦しさも…。
もうあんな想いはしたくない。
だからもうこれ以上…
私を揺らさないで…。
でも…
私はあなたを失う事が怖くてたまらない…。
私には…
あなたと始める勇気も、失う勇気もなかった…。
最初のコメントを投稿しよう!