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その日の出来事は、今でも鮮明にハッキリ覚えてる。
私(ハル)はその頃、傷付いてボロボロだった。
心から愛した人に、裏切られ…
それなのに忘れられなくて…。
もう一人じゃどうしようもなかった…。
かといって、人を信じる力もない…。
どうすれば傷が癒えるのか…
想い出に変える事が出来るのか…
分からなくて…。
もう二度と…
会う事も…声を聞く事も出来ない人を…ただ想い続けていた。
そんな時、突然届いた一本のメール。
その人の友達からだった。
個人的に仲良くしていた訳でもなく…
私にとっては、あくまで知り合い程度だった。
名前はトシ。
「久しぶり。元気にしてる?」
そんな素っ気ない一本のメールが、私達の…全ての始まりだった。
私はそのメールが届いた時、トシに対してスゴく不信感を抱いた。
裏切られた相手の友達だったし、個人的に仲が良かった訳でもないのにメールを入れてきたから…
何となく怪しいなって思った。
グルなんじゃなぃか…
何の為にメールを入れてきたんだろう…
そんな風に思った。
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