~始める勇気と失う恐怖~

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私はトシに好きだと言われた。 でも私は、既婚者で子供もいる。 トシも離婚調停中だけど、既婚者で子供もいた。 好きだと言われた事は、素直に嬉しかったケド…。 正直、そんな状態で好きと言われてどうしたらイイのかが分からなかった。 でも…トシも、私に好きだと言うのにかなり勇気がいったと思う。 お互いの色々な事を考えれば、軽々しく言える訳がない事は言うまでもなかった。 ただ…トシは何も求めてこなかった。 私の過去の傷、忘れられない人…そうゆう話しを全て聞いて、知ってくれていたから。 「そんなハルをほっとけない。力になりたいって思う。」 そう言ってくれた。 でも、トシの気持ちを聞いてから…私は甘えていいのか分からなかった。 トシの気持ちに答えられないのなら… これ以上、私がトシの近くにいる事は間違っているのかもしれないとも思った。 ただ… トシの声はとても優しくて…。 ただ聞いているダケで…話しているダケで…気持ちがあったかくなった。 だから私は、トシの優しさに甘えてしまっていた。
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