2人が本棚に入れています
本棚に追加
それは、白のワゴン車だった。
何も変哲もない、ただの車。
横断歩道の信号が点滅を始めた。
もうすぐ信号が変わるだろう。
瞳も、後少しで横断歩道を渡りきろうとしていたところだった。
そんな時だった。
あのワゴン車に異変が起きたのは。
車は突然ブレを見せ、真っ直ぐに進まなくなった。
恐らく、雨でタイヤがスリップしたのだろう。
白い悪魔は、真っ直ぐに瞳のいる横断歩道へと突っ込んで行った。
次の瞬間、そのワゴン車のブレーキ音と共に、体がはね飛ばされる瞳を見た……。
最初のコメントを投稿しよう!