開戦

11/11
前へ
/214ページ
次へ
矢崎「やべぇやべぇやべぇやべぇやべぇ…………」  有名ブランドのスポーツバックにありったけの金(約諭吉2人)と武器になりそうな物を詰め込んだ。  実際は何を入れたかわからない。  急いで下に降り、靴を履いた。 憂「そう、行くのかい。 これを持っていきな」  なにか小物入れを貰った。  時間がなかったから、確認せずありがとうとだけ言って家を出た。  長い戦いが始まった。なるべく他県の人には会わないようにしなくては。  そう心に誓い、今来ている赤色の点から離れるようにだだ走った。  家が急に寂しくなり一人になった憂は、遠くなっていく足音を聞きながら、まるで小さい頃のアルバムを眺めるような表情のまま、呟いた。 憂「……大丈夫」
/214ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1029人が本棚に入れています
本棚に追加