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【おじいさんはだあれ…………?】
竹の中から出てきた少女は、そう、おじいさんに問いました。
『私は、ここへ竹を取りに来た者じゃ。そういう、君の名前は何て言うんだい?』
おじいさんも聞き返しました。
【私の名前は…………
無いのです………………】
少女は悲しそうに答え、そのままうつむいてしまった。
『名前が無いのかい?
ならば、わしがつけてあげよう。』
少女はとても嬉しそうな顔をして頷いた。
『君の名前は…………
かぐや姫にしよう!』
おじいさんは、そう言って、少女に“かぐや姫”と名付けました。
【おじいさん、ありがとうございます!】
かぐや姫はとても喜びました。
【おじいさん、名前をつけてもらったのに図々しいですが、私をおじいさんの家に養女として育ててくれませんか………?】
おじいさんは一瞬驚きましたが、快く引き受けた。
【おじいさん、ありがとうございます。この御恩は必ず返しますので!】
おじいさんは少し微笑み、
『さぁ、かぐや姫よ、わしの家に行こうか。』
と言って、2人はおじいさんの家に向かったのだった。
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