竹の中から………… ~悲劇再び~

4/4

16人が本棚に入れています
本棚に追加
/21ページ
【おじいさんはだあれ…………?】 竹の中から出てきた少女は、そう、おじいさんに問いました。 『私は、ここへ竹を取りに来た者じゃ。そういう、君の名前は何て言うんだい?』 おじいさんも聞き返しました。 【私の名前は………… 無いのです………………】 少女は悲しそうに答え、そのままうつむいてしまった。 『名前が無いのかい? ならば、わしがつけてあげよう。』 少女はとても嬉しそうな顔をして頷いた。 『君の名前は………… かぐや姫にしよう!』 おじいさんは、そう言って、少女に“かぐや姫”と名付けました。 【おじいさん、ありがとうございます!】 かぐや姫はとても喜びました。 【おじいさん、名前をつけてもらったのに図々しいですが、私をおじいさんの家に養女として育ててくれませんか………?】 おじいさんは一瞬驚きましたが、快く引き受けた。 【おじいさん、ありがとうございます。この御恩は必ず返しますので!】 おじいさんは少し微笑み、 『さぁ、かぐや姫よ、わしの家に行こうか。』 と言って、2人はおじいさんの家に向かったのだった。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加