終わりの始まり

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一昨日(三日)計画を立て、昨日(四日)優梨香を電話で誘い、そして今日、ついに実行なのです。 思えば、中学時代まで彼女がいなかったのは、この日のためだったのではないでしょうか……などと言ってみちゃったりします。てへっ。 「すいません。待たせちゃいましたか?」 き、来ました! デートと言えばこのセリフですよね! このセリフを聞きたいがために三十分も前から待っていたというのは、僕とみなさんだけの秘密ですよ? そして僕は、優梨香のセリフに対して、こう言ってあげるのです。 「ううん。僕も今来たところだよ」 ……完ッッ璧です! これぞ、僕の描いていたデートに他なりません! 「それじゃあ、行こっか」 「はい」 清楚な白のブラウスにうっすらピンクのスカートな彼女は、 「手、つながないんですか?」 なーんて言ってきたんですよ、もうっ。 そうですよね、恋人同士がデートで手をつなぐのはデフォですよね! これがデートですもんね! 「じゃあ、つなごっか」 「はい」 そうして、僕らは手をつないで、春の街へと繰り出したのです。 「それで、今日はどこに行くんですか?」 優梨香の瞳からは、期待の輝きを受信します。これは男としてハズせません!
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