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「あははっ。冗談だよ、ヒロ」
「……そうだとは思ったけど」
思ったけど、玲奈のような美少女にそんなことを言われると、やはりドキドキしてしまう。
俺は気温とは別に、体の内部から湧き起こる熱を頬に感じた。
「じゃあ、洗ってくるよ」
そう言って、自分の汗を吸った玲奈の持っているハンカチを掴む。
しかし。
「あ、本当にいいから。これくらい気にしないよ」
玲奈も変な部分で頑固なのか、ハンカチをきゅっと握り締め、俺に渡そうとはしなかった。
「い、いや、俺が気になるよ」
「もう、本当にいいからっ!」
小声でハンカチの引っ張り合いをしていると、突然玲奈が思い切りハンカチを引っ張って。
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