第1話 水野家の過去

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水野家に到着すると、俺はインターホンを押した。 ピンポーン。 機械音がしてすぐに。 「佑輔君ね? 開いてるから入っていいわよ」 扉を開けると、奥の方に響子さんが見えた。 「お邪魔します」 靴を脱いであがる。 「うふふ、佑輔君また来てくれたのね」 響子さんは口元に手を添えながら笑う。 「ご飯が三人とも美味いから来ました。」 「あらあら、お世辞が上手ね?」 いやお世辞じゃないですよ。 「まあ、立ち話もなんだから上がって?」 「はい」 綺麗に片付いているリビングに行く。 俺はふと、一枚の写真を見た。それは貴史さんの写真だった。俺と桜と響子さんと一緒に写っていた。 「懐かしいわよね、もう十年以上も経つのね・・・・・・」 響子さんが紅茶を持って来て言う。
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