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少年は、顔を洗い終えた後、朝食をとるためにリビングに向かった。
そしてリビングに入って普通の家庭ならありえる日常的な事を行う。
「おはよー」
………
しかし誰からの返事もない。
「………」
返事が返ってこないと分かりきっているのか、分からないが少年は朝食の準備をし始めた。
◇ ◇
「よしっ」
出来たともとれる掛け声とともに食欲をそそる良い香り部屋に漂う。
いい感じに黄身が半熟になっている目玉焼きに炊きたてご飯と言う質素な朝食であるが"一人"だけなら十分である。
そうこの家、天宮家には少年、もとい、天宮雪一人だけで住んでいるのだ。
子供の頃に父親と母親は死んだと親戚の叔母に言われた。
その叔母の家で小学校を卒業するまでお世話になり、そして中学校に上がってから両親と住んでいた今の家に住んでいるわけだ。
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