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夕方、私は駐車場に行って、守留のベンツの助手席に乗り込んだ。
普段あまり運転をしない私は、主に助手席ばかりだ。
免許はあるものの、運転は基本的にしない。
守留が、本当に離婚を承諾するか不安だった。どう出るか、考えると怖くなる。
だけど、美夜と萌梨に危害を与えるなら私は出るとこに出たっていい。
そこに、また携帯電話が鳴った。
バッグから出してみると、家からの着信だ。私は眉をひそめながら受話ボタンを押して耳にあてると、聞こえてきたのは美夜の小さな声だった。
「ママ…!助けて!」
「美夜!?」
「お父さんが、私を連れていこうとするの。ママ、お願い!助けに来て!」
「分かったわ!!!」
私はすぐに電話を切って椅子に携帯電話を投げて、運転席に乗り換えた。
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