最終章 罪

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キーを回してエンジンをかけると、私は急ぐようにアクセルを踏み込んで駐車場からはい上がり、車は車道に飛び出していくと、 「待ってて!美夜!!!」 と涙ぐみながら言って、やがて少し坂道になっているカーブになったが、構わずに勢いよくハンドルを切った。 その時、ブレーキを踏んだのに足に何の感触もなく、私はハッと息を飲んだ。 「ブレーキが……!?」 頭の中が真っ白になった。 何も聞こえなくて、周りの景色がスローモーションのように私の目に映っている。 カーブを曲がり切れずにガードレールに車体ごと体当たりをして、やがてそばを並行して走っていた車が慌てて急ブレーキをかけると、反対車線に飛び込んでいった。 すると、その反対車線を走っていたトラックがよけようとして、ハンドルをまわして車線を飛び出してくると私の方に向かって、やがて横転して転がってきた。 その時、私には分かってしまった。 守留が、私を殺そうと計画したんだ、と。
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