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くるりと反転してレジカウンターに向き直る。
”かめなし”は何事もなかったかのように背を向けて、さっさとタバコケースの補充をしていて、
俺は”かめなし”の左肩をぽんっ、とたたいた。
「―――!!!」
!??
ありえないくらいにびくっ、て震えたその肩に俺の方がびっくりして。
「…ぁ、その…悪り‥」
怖ず怖ずと手を引っ込めながら謝るしかなかった。
つか、そんなに驚く?
すぐに一人の世界に入り込むタイプ、とか……?
「いや、大丈夫…ごめん。なに?」
驚かしたのは俺の方なんだけど逆に謝られて、やっぱり律儀なヤツなんだって思った。
振り向いた”かめなし”の顔がすぐに元に戻ったから、感じた違和感には蓋をした。
そのときの俺には、先立つ気持ちで手一杯で。
「明日もいんの?」
目を丸くして はっ? って顔をお前はしてたけど、カウンターから乗り出した身を引く気なんか1パーもなかった。
いつもなら”やっぱいい”とかって言いそうな俺が。
ちょっと強がりにもお前のコト”興味ない”なんて言えなかったから。
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