アイ ニード ザ サン

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「ねー、なに話してたの?」 チャリンコ漕ぎながらぴぃが話し掛ける。 心なしか、ちょっとふて腐れ気味なぴぃ。 …まあ、負け星だし(笑)? 「んーー?大したことじゃねえよ」 2ケツしながらの帰り道。 ぴぃ運転手、俺お客サマ。 とりあえず今日はぴぃの部屋でオレンジジュースで乾杯しよう。 「うっそだ!じん楽しそーじゃん!!」 「っわ、ばか!!おま、前見ろって!!!」 運転手がよそ見したチャリンコは重心がおかしな方に傾いて――― がらがっしゃん。 …いっっ 「「ってえぇ~~!!!」」 こんの…ばかぴぃ!! 「うっわ、さいあく!!じん、ここ血が~~!」 擦りむいた肘を指差しながら泣き付くぴぃをぺしっ 、て叩きながら  「お前がよそ見すっからだろ!!ばかぴぃ!」 「はっ?!ひでー!じん心配しねーの!?」 「して欲しかったら骨折くらいしてこい!!」 「…んだよっそれ!じゃあしてくるからなあっ骨折!!」 なんだこの低レベルな会話!! っつーか、何でこんなぴぃ機嫌悪りーんだよ?! 拳握りしめたまま睨んでくるぴぃを置き去りにして、倒れたチャリンコを起こしにいった。 ハアッ、ってため息つくと後ろから凄い剣幕のぴぃにサドルを持ってかれて、 「~~~っ帰るッッ!」  ああ?! 一言吐き捨ててぴぃはチャリンコ乗って帰っていった。 残ったのは無惨にも袋の中で粉々になっただろう柿ピーとイカと、俺。 なんなんだよ、って思いながら自分の部屋でネットしながら柿ピーを一人で食った。 帰り道でぴぃに電話しようかと思ったけど、 やめた。 別に明日も学校で会うし。 ほっとこ。 もし物語が何かに向かって走りだしたなら、 きっと今日がそのときだった――― .
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