3.楽しい日々

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「じゃあ僕は憐香さんが食事の用意をしてくれている間に洗濯しておくんで、よろしくお願いします」 そして西都さんは洗濯物の籠を持って行ってしまった。 「さぁ、私は料理を……あっ!」 私はそこであることを思った。 ―――へっ?洗濯って……私の? 「ちょっ……西都さん!?待ってください!」 急いで西都さんのあとを追う。 「西都さん!」 「……はい?」 西都さんに追いついた私は顔を赤らめて怒鳴った。 何で私が怒鳴っているのかが判らないのか、西都さんは私を不思議そうに見つめて返事をする。 「洗濯は私がしますから西都さんはしないでください!」 「……どうしてですか?」 「言わないと判らないのですか!?」 「……あっ!」 私の言っている意味がやっと理解したのか、西都さんは顔を真っ赤にして言う。 「すっ……すいません!いや……そういうつもりはないです!……やらしいことなんて……」 「わかりましたから西都さんは洗濯物に触らないでください!」 西都さんは私の言ったことに落ち込んだようだ。 元気のない声で返事をする。 「はい……」 ―――本当にどうしてこの人は……はぁ…… 私は心の中でため息をついた。 「じゃあ、僕は買い物に行ってくるんで、何か必要な物はありますか?」 西都さんはそう言い出した。 「えっと……それじゃあ、お米を三袋と醤油を二本、それから人参を三本とジャガイモを五袋お願いします」 「わかりました。すぐに行ってきますね!」 そして西都さんは買い物に出掛けてしまった。 ―――大丈夫かなぁ……心配ないと思うけど……
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