1.悲しき知らせ

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私が家に籠もってから3日が経った。 父の死に私は悲しみに溺れて、今は感情のない人形のようだった。 ―――父は今の私を見たらなんて言うのかな? 食事も食べれないし、トイレや風呂にも行く気にもなれず、身なりは既にボロボロの状態。 ―――死にたい。 ―――お父さんのいない世界なんていらない。 ……トントン…… そんな事を考えていると、誰かが扉をノックする音が聞こえてきた。 ―――誰? 私は売り込みか何かだと思い、無視をする。 ……トントン…… 何度も叩かれる扉の音に、私は苛立ちながら言う。 「しつこいな!わかったわよ。出ればいいんでしょう」 私は少し怒りながらも玄関まで行き、扉を開ける。 …ガチャ! 「はい!なんですか!」
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