1.悲しき知らせ

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「えっと……部屋はどこでしょうか?」 彼は私の部屋が分からないようで、周りをキョロキョロしながら問いかける。 「二階の一番奥の部屋です……」 私は何故かお姫様抱っこされながら彼に部屋まで連れられる。 ―――なんか凄く恥ずかしいな…… 「ここですか?」 彼は私の部屋の前まで行き着き、私に確認する。 「ええ、ありがとうございます」 そして部屋の中に入り、ベッドの上に降ろされる。 「すいません……せっかく来てもらったのに……」 私がそう言うと彼は微笑んで言った。 「気にしていませんよ。これが私の役目なんですから」 私はその笑顔を見て涙が溢れてくる。 お父さんが死んで、私は誰かに側にいて欲しかったのかもしれない。 私が泣いていれば、もしかするとお父さんが帰ってきて慰めてくれるかもしれないと、けして有り得ない期待をしていた。 でも、それはもう望んではいけないことだよね? だから私はお父さんに別れを心の中で告げる。 ―――さようなら。お父さん…… そして私は眠りに落ちていった。
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