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突然現れた其奴は 白くて細い躰に不釣り合いな程 大きくて重そうな袋を持っていた 否、正確には袋の口だけ持っていた 重そうな中身が入った袋の大部分は粗野な床に投げ出されたまま 大人の僕は其の少年をじっと見ていた なにやら楽しそうに笑う少年を、ひたすら見ていた 何故かは解らない でも何故か、見ていた .
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