相変わらずのぼくら

恋愛レッスン～携帯電話編～

　僕は朝からそわそわしてる。
　なぜなら 今日はお隣に住んでいる隆暁さんが、久しぶりに帰郷するからだ。

　僕より８つ年上の隆暁さんは、就職で東京に行ってしまった。
　僕にはやっぱり８つ離れた兄さんが居るんだけど、隆暁さんは兄さんの同級生で、小さい頃は良く一緒に遊んでくれたり、お互いの家に泊まりに行ってお風呂に入ってくれたりした。

　僕はそんな隆暁さんが大好き。
　そして今も、隆暁さんが大好き。

どうしてだろう。
おかしいのかな？
隆暁さんの事を考えると胸がドキドキするんだ。
　東京に行った隆暁さんはたまにだけど僕あてにに電話をくれる。
　携帯電話はまだ持っていないから いつも母さんが取り次いでくれる。
　母さんはこんな２人を呆れてみてる。
　隆暁さん離れできない僕と 僕を甘やかす隆暁さん
　兄さんはどうやらそれが面白くないらしいけど。
　兄さんには携帯電話があって、いつでも隆暁さんと連絡が取れるのに。　

　本当は僕だって、携帯電話が欲しいよ。
　でも、まだ１４歳の僕には早いって父さんも母さんも買ってはくれない。
　数人の友達は携帯電話を持っていて、よく電話代が高くて怒られたなんて話てるから、やっぱり大人になったら持つべきなのかな…。

　でもやっぱり欲しくなっちゃう。