それは、まだ

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 俺は最近、どうもおかしい。  何がって、誰にも言えないが、同僚の岡崎に対しての感情が好きには変わらんのだが、なんか、こうドキドキと言うか、岡崎の声が聞こえて来る度に、パソコンを叩く指が止まったりして、気付くと何を誰にしゃべってるのか聞き耳立てたり、姿を目で追ってみたり、そりゃあ気になって気になってしょうがない。 まるで岡崎に恋してるみたいだ。       恋…  恋ねぇ…。      まだ、パッと来ないが、男の俺が男の岡崎に恋心を抱いてしまったんだろうか…。     岡崎と俺とは同期入社で、2年間、休み以外は毎日顔を突き合わせて仕事をしている。  もちろん仲はいいから、仕事の後に酒を飲みになんて事もあるし、2人で1つのコーヒーだって飲み回し出きる仲だよ…。  友情ってやつだと思ってたが、最近の俺ときたら、岡崎が俺の名前を呼ぶ度、そばに来る度にそりゃあドキドキしてしょうがない。 あいつと並んで歩く時、俺より頭一個分小さいあいつの首筋なんか見ちまった日にゃ、恥ずかしいが、下半身がムズムズしてしょうがない。
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