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あぁ?と不機嫌な顔する二人。二人の耳にはブーンの言葉がしっかりと入ってしまったようだ。
しかし彼らは笑いながらこう言う。
( ゚∀゚) 「あっれー?こいつさっきなんか言わなかった?」
<ヽ`∀´> 「俺にはウルセーって聞こえたニダよ」
( ゚∀゚) 「はぁ? ちょっとこいつ調子にのってねぇ?」
<ヽ`∀´> 「のってる、のってる。内藤くん、ちょっとトイレに行こうニダー」
Σ(;^ω^) 「えっ!?」
そういうと二人はブーンの脇を持って無理矢理立たせる。
それをクラスの全員は横目で見てはいるが、誰も助けようとしない。
見てみぬフリをするだけだった。
ブーンはそのまま引きずられる形となって、ホームルーム前であるにもかかわらず教室からさらわれてしまった。
クラスの全員は彼がイジメられているのを知っている。
しかし、誰も助けない。否、助けられない。
誰だって自分が一番可愛い。もし助けに行ったとしても、次は自分がイジメの対象になるかもしれない。
みんな怖いのだ、あの二人が。
だから見ているしか……できない。
教師はそのことにまだ、気付いてはいない。
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