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「秘密」
あっ、そう?と怜はへそを曲げた子供みたいな表情をした。
可愛いと内心思った。
「明日香、動物好き?」
急に聞かれ、目を真ん丸にした。
「・・・普通に好きよ。何で?」
「明日とか、暇でしょ」
かばんから二枚の紙っ切れを出してきた。よく見てみると、動物園のチケットだった。
「てか、私を暇人扱いして」
そうじゃないのと、ニンマリ笑われ、返す言葉がなくなってしまった。
「明日も、明後日も暇ですよ」
「じゃ。決定な」
チケットの一枚を差し出され、笑うしかなかった。
「しょうがない。お子様の面倒でもみますか」
「時間は、夜メールするよ」
私の悪態など、てんで気にしない怜。自然と笑みが零れた。
「了解。にしても久しぶり、動物園なんて」
「俺も。んでも、良い気分転換になるかも」
私も頷いた。
確かに小学生以来、動物園に行くのは。懐かしい気がした。
「楽しみかも、以外と」
だろっと、怜は笑った。 ・・・そうかもね 。
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