出逢い~盲目の少女と幼き勇者~

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翌朝… 少々臆病なヒレルと 食いしん坊のブートが目をさました ヒレルとブートの目の前には、それは可愛い少女がカリンツとラスクの隣に座っている ヒレルとブートは、勿論昨日の出来事は知らない そんな事で、カリンツが二人に昨日の出来事を間欠に伝えたのだ ヒレルとブートは、突然、少女が仲間に加わった事を知り 顔を赤染めて、照れている そんな様子を見て、口元に手を置き笑うカリンツだった ラスクは、朝ごはんを作る為に食料を奪いに行く準備をしていた ラスクの様子を見て、カリンツが思い出したかのように仲間に伝えた 今までは、四人一緒に行動をしていたが、これからは仲間一人がボロ家の見張り役と、カノンの護り役をしないかと そのカリンツの発言に、ラスク、ヒレル、ブートは、速決にうなずいた そーと決まれば今日の食料確保の番付が始まった 勝負はお決まりのじゃんけんだ 勝った人がボロ家とカノンの護り役 さーいしょーはぐー じゃんけんっぽん! 勝ったのは、少々臆病なヒレルだった ヒレルは内心、嬉しいが先の事を考えて動揺していた カリンツ達が出かけた後、二人きりで何を話せば良いのかと…… そんな、ヒレルの気持ちも知らずに カリンツ ラスク ブートは食料を奪いにボロ家を後にした ヒレルの想像通り… 沈黙が走る ヒレルが緊張の余り声を震わせて話した その子犬可愛いね…な、名前は何て言うのと すると、カノンはヒレルの様子を察知したのか薄く笑うと優しくヒレルに伝えた 子犬の名前は「ラッシュ」と ヒレルは、直ぐに言葉を返した 可愛い名前だねと ヒレルの言葉に静かに笑うカノンである その笑顔にヒレルも笑い返す が…会話のやり取りも無く時間だけがすぎる…… また、訪れる誰もが嫌う沈黙… そんなこんなしてる内にカリンツ達が帰って来た ヒレルは、助かったとばかりにカリンツの帰りに笑みをあげた カリンツが得意の包丁さばきで、肉を芋を雑草、トマトを切る 味付けはブートの役、皆で仲良く料理を作りボロ家のボロテーブルで食卓を囲む 美味しい食事とカノンから聞いた子犬の名前ラッシュの話し等で会話は盛り上がる やがて、日も落ち夜が顔を出した 今日はヒレルが見張る役だ 皆が、すやすや眠る中ヒレルはボロ家の窓越しに座り今日カノンとの会話を思い出していた だか、ラッシュの名前以外出てこないのであった…
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