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①
「ねぇ直樹,こっくりさんしようよ」
中学生にもなって,そんな小学生じみた事を言ってきたのは,俺の幼なじみの彩香だった。
「はぁ?」
彩香は大の怖いもの好きで,よく俺を連れ出して心霊スポットに行く。
今回もそんなノリで俺に言いだしたのだろう。
「こっくりさんはねぇ,私たちの知らない事なんでも知ってるんだよ」
彩香は嬉しそうにそう言った。本当に楽しみなのだろう。
「やだよ」
俺は彩香の方を見ないで,帰りの支度をしながら言った。
「えぇ!なんでぇ!?」
俺は怖いものなんて興味ないし,もう彩香に振り回されるのも嫌だった。
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